弊社へのお問い合わせの中で、「こんな化粧品でも充填できる?」「この化粧品ならどの充填機?」といったご質問を数多くいただいています。以下では過去にご提案させていただいた例をご紹介します。ご参考にしてください。
充填機3台と、キャッパー1台を導入しました。ウイストさん流に言いますと、「自立するボトル用」「自立しないボトル用」「回転をともなうボトル用」それぞれ1台ずつ計3台です。
自立する ボトル用充填機 |
WBシリーズを3ライン(主に化粧品乳液、シャンプー、リンスなど)に使用 |
---|---|
自立しない ボトル用充填機 |
自在ホルダー式のHLシリーズが3ライン(マスカラ、アイライナー、リップブロウ、リキッドファンデーションなど)に使用 |
回転をともなう ボトル用充填機 |
WRシリーズは主にクリーム、ジェルに使用 |
キャッパー | 全ラインSC-3にし、今年は極薄ジャー容器用にSC-3TRも2台導入。 |
化粧品メーカーは次々に新製品を展開していますし、小さなロットでアイテム数が非常に多く、充填機の取り替えを考えていました。しかしロータリー式の充填キャッパーなどは、当時で1アイテムあたり60~150万円の部品交換代が必要で、それをアイテムの数だけ用意するとなると天文学的な費用になり、小さな生産ロットではとても購入代金をペイできませんでした。そんなこんなで購入を見送っているうちに装置が稼動しなくなり、仕方なく手作業で生産するという笑えない事態に陥ってしまったんです。
この状況を打破したいと思い、いろんな充填機メーカーや包装機メーカーに相談しました。しかし、以前に導入した装置を勧められることが多く、依頼には至らずにいました。そんななか、若い頃一緒にロボットのシステムを立ち上げた和田社長が、充填機を扱うメーカーを設立されていると聞き早速来社いただきました。
和田社長は、今はいかに“交換部品を使わずに生産できるか”、つまり、ボトルハンドリングの開発にどれだけのコストと時間をかけているかということを、熱を込めて語られました。「アイテム数の切替と新製品投入頻度から見ると自動検査は無理があるし、製品をきっちりと頻度検査することは、何よりもお客様のためなので、作業者に無理なくできる方法を考えましょう」と言われ、和田社長に任せてみようと思いました。
各ライン装置の導入により、手作業の頃と比べ予定生産数を安定してクリアできるようになりました。作業員一人あたりの生産性がUPし、ほとんどの製品は交換部品を購入せずに生産できるので、コストダウンに貢献してくれています。余った費用は、外段取り化の効率UPや印字検査、アナライザーなどの今後必要となる品質管理用設備に回せています。
最近では、OEM先のお客様が初めて来社されたとき「高速のライン設備がないですね」と言われますが、「この生産能力は、お客様の品質管理を確保するために重要なのです。ただし瞬発力が必要なら、この全ラインで即座に同一の製品が生産できるようになっています」とお話ししています。すると多くの場合は感心され、そのまま受注となるケースもあるのです。ある面では有能な営業が工場にいるようで、受注増にも貢献してくれています。